【 麺つみき】この店のラーメンが忘れられない理由|派手さゼロで心に残る一杯

金沢
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派手なラーメンは、分かりやすい。

濃厚、重厚、インパクト。写真を撮り、誰かに語り、満足して終わる。

だが、金沢で食べた麺つみきの一杯は違った。

食後、強い感動が押し寄せたわけではない。「すごく美味しかった!」と声を上げたわけでもない。

それなのに──数日後、ふとした瞬間に思い出してしまう。

この記事では、金沢・麺つみきのラーメンがなぜ忘れられないのかを、味・構造・土地の空気から、感情で読み解いていく。

この記事を読むとわかること

  • 金沢「麺つみき」が生まれた背景と移転の理由
  • 看板メニュー「特上醤油」と貝出汁らぁ麺の魅力
  • 金沢という土地で支持される“静かな美味しさ”の秘密
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金沢 麺つみきとはどんなラーメン店なのか

麺つみきは、東京・池袋の人気店「麺処篠はら」が移転し、2023年6月14日に金沢市天神町「とんこつらーめん悟空」跡地で新たに開業したラーメン店だ。

支店でも、暖簾分けでもない。拠点そのものを金沢へ移した、重い決断。

金沢は観光地でありながら、舌が肥えた町でもある。そこで勝負するということは、味だけでなく「姿勢」まで見られるということだ。

金曜だけ現れる、もう一つの顔

麺つみきは、毎週金曜日に限り、通常スタイルとは異なる「至高の貝出汁らぁ麺専門店」としても営業している。

“毎日同じ正解を出さない”という挑戦が、店の輪郭を強くしている。

派手さゼロなのに忘れられない理由①|「特上醤油」の清湯スープが静かに刺さる

看板メニューは「特上醤油」

豚・鶏・かつお・昆布・煮干し・干ししいたけなど、さまざまなうまみを引き出した清湯スープが、この店の核心だ。

要素は多いのに、濁らない。主張が強いのに、叫ばない。

一口目で殴ってこないラーメンは、時に不利だ。だが麺つみきは、その不利を“武器”に変えている。

二口、三口と進むほど、スープがほどけていく。旨味が押してくるのではない。こちらが気づくのを、待っている

派手さゼロなのに忘れられない理由②|大野醤油の「もろみの雫」が味の輪郭を決める

味を決める醤油ダレは、金沢・大野醤油の「もろみの雫」に、昆布やサケ節などを加えているという。

ここが、金沢で食べる意味を決定づける。

東京の技術だけでは終わらない。金沢の発酵文化が、味に“土地の重み”を落とす。

甘さでも、キレでもなく、残るのは輪郭。食後に思い出すのは、きっとこの輪郭だ。

派手さゼロなのに忘れられない理由③|金曜限定「貝出汁らぁ麺」が“記憶のフック”になる

毎週金曜日だけの「至高の貝出汁らぁ麺」は、店の魅力を一段深くする。

限定という言葉は派手だ。だが麺つみきの限定は、派手さのためじゃない。

貝の旨味は強い。だが、麺つみきはそこでも“やりすぎない”。

だからこそ、食べた人の記憶に残る。「金曜に行きたい」ではなく、「金曜に、あれを確かめたい」に変わる。

なぜ金沢という町で「麺つみき」は支持されるのか

金沢は、分かりやすい町ではない。

歴史はある。文化もある。けれど、それを声高に誇らない。

料理も同じだ。甘すぎず、濃すぎず、“ちょうどいいところ”を異様な精度で狙ってくる。

麺つみきのラーメンも同じ思想でできている。派手に勝ちに行かない。その代わり、また思い出される場所になることを選んでいる。

地元の人は通い、観光客は静かに心を掴まれる。金沢という町の性格が、そのまま器に注がれているように感じる。

金沢 麺つみきはこんな人におすすめ

おすすめできる人

次のどれかに心当たりがあるなら、麺つみきは“刺さる”。

  • 出汁の重なりを、ゆっくり味わいたい
  • 濃厚よりも、余韻を重視したい
  • SNS映えより「記憶に残る食事」を求めている
  • 観光地でも、地元の空気を感じたい

「美味しかった」より先に、「また食べたい」が出るタイプなら──かなり危険な店だ。

合わないかもしれない人

逆に、分かりやすさを求める人には物足りない可能性がある。

  • 背脂・濃厚・インパクト重視
  • 一口目で“勝ち”を確信したい
  • 写真で語れる派手さが欲しい

麺つみきはテンションを一気に上げてはくれない。だがその代わり、食後の静けさをそっと置いていく。

店舗情報|麺つみき

麺つみき
〒920-0925 石川県金沢市天神町1丁目18-4
TEL:076-267-5011

営業時間
11:00~14:30/18:00~21:00
[水]11:00~14:00
※スープがなくなり次第終了

定休日:木曜、第三水曜

座席:20席(カウンター8席、テーブル12席)

駐車場:15台

まとめ|金沢 麺つみきのラーメンが忘れられない理由

金沢 麺つみきのラーメンは、誰かに強く勧めるための一杯ではない。

だが、ある日ふと、思い出してしまう。

味の細部でも、店の空気でもない。あの時間ごと、記憶に残る。

派手さを削ぎ落とし、要素を積み上げ、最後に残ったものだけを差し出す。

もし金沢で、声の小さい名店を探しているなら──この一杯は、きっとあなたの中に残る。

この記事のまとめ

  • 東京の人気店「麺処篠はら」が金沢で再出発した「麺つみき」
  • 看板メニュー「特上醤油」は静かな旨味が広がる清湯スープ
  • 金曜限定「至高の貝出汁らぁ麺」も評判の一杯
  • 金沢らしい“控えめな美学”が味に息づく
  • 派手さより余韻を重視する人にこそ響くラーメン店

金沢
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